機能性表示食品の欠陥

小林製薬の「紅こうじ」事件は安倍政権の規制緩和策にまで及んできた。「機能性表示食品制度」は2013年の成長戦略で「健康食品の機能性を表示できる新方策」が打ち出され2015年導入が決まった。臨床試験データは必須でなく消費者庁に届け出だけで商品パッケージに機能性(効果)を表示できる。以前からあった特定保健用食品(トクホ)は国による審査と許可が必要で機能性表示食品の方が企業にとっては断然活用しやすい。小林製薬の製品は「悪玉コレステロールを下げる」などと記していた。専門家は「経済のための制度により安全性を置き去りにした欠陥があらわになった」と批判を強めている。