日本製鉄がUSスチールを買収するニュースを読んでまず疑問 !!  安全保障に係る国の基幹産業の取引に特に慎重な米政府が許すのだろうか。案の上、２報で全米鉄鋼労組が米政府に対して「取引が国家安全保障上の利益にかなうのか慎重判断を求める」との声明を出した。もし日本製鉄に中国資本が入ってきたら日本は国を挙げて阻止するだろう。それに日本製鉄が長らく低迷する日本経済の中で潤沢な資金を持っているとは思えず、しかも円安続きだから２兆円という高い買い物になる。
いま鉄鋼業界は脱炭素に向けた対応を迫られていると云う。今後、水素を使う方法や電炉の活用などの実用化に向けて巨額の投資が必要となり、だから体力を付けるために買収による規模拡大はよく理解しつつ、国の根幹に関わる買収はもっと慎重に為されて然るべきだ。