日本経済の復習・・・日銀総裁人事に絡み「リフレ派」が3人から2人に減っていよいよ黒田異次元金融緩和の修正が始まるらしい。リフレとはインフレでもデフレでもない玉虫色の政策を云うが、結局は玉虫ではなく真っ暗な世界に飛び込んでしまった。
日本経済はバブル崩壊後、長い低迷期に入った。“失われた20年” 就職氷河期やフリーターという言葉が流行り、若年層の雇用の喪失や非正規雇用者の増加が続いた。この政策の張本人こそ悪代官竹中平藏だ。特に2000年以降は消費者物価の下落が続いてデフレ傾向が強まった。これを脱却しようとしたのがアベノミクス。デフレからの脱却を合い言葉に様々なリフレ政策が取られた。ところが物価は思うように上がらず、日銀黒田は異次元の「ゼロ金利」「マイナス金利」を掲げ、民間銀行が持っている国債を大量に買い込んだ。結果、お金は市場にじゃぶじゃぶ出回ったが、好景気には到らず余ったお金は金利の高い米欧に流れ急激な「円安」が進んだ。本来、円安は輸出品、輸出企業にはメリットだが、競争力が落ちたうえに生産拠点を海外に移したために、国内賃金は上がらず購買力も上がらない。反対に石油や鉄鉱資材を高い値段で買うデメリットが脹らんだ。結局、アベノミクスは机上の空論、現場を知らない学者先生の失敗策と烙印を押されつつある。そして日本企業は総じて魅力ある製品、競争力ある製品を生み出せなくなった。これひとえに経営者の無策無能により海外逃避や内部留保を続けて賃金をないがしろにした結果だ。日本の衰退はまだまだ続く。
2月 23
2023
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