アルツハイマー病の新薬 来年中の承認目指す

エーザイは開発中のアルツハイマー病の治療薬「レカネマブ」について、最終段階の臨床試験(治験)で「症状悪化を抑える有効性が確認できた」と発表した。来年年3月までに日本、米国、欧州で承認申請し同年中の承認を目指す。
認知症の7割を占めるアルツハイマー病は脳内に異常なたんぱく質「アミロイド βベータ」が蓄積する。レカネマブはこのたんぱく質を取り除いて神経細胞が壊れるのを防ぎ、早期のアルツハイマー病患者や軽度認知障害者の病気進行を抑制することが出来ると云う。専門医は「認知機能の低下を抑制できることを示せた意義は大きいが機能を回復させる薬ではないため本人や家族が効果を実感することは難しいだろう。また対象となる早期患者を判断する検査体制や高額になる医療費なども今後の課題も残る」と指摘する。