地熱発電の可能性

再生可能エネルギーの代表は太陽光発電だが夜間は発電ができず天候によって左右されるという弱い面がある。一方、地熱発電は24時間、発電量が一定の“安定性”が大きなメリットだ。ニュージーランドはほとんどの電力を水力と地熱で賄っている。景観に配慮した地熱発電所はすべて日本の技術によって地下または半地下に建設されている。日本の地熱発電技術は世界トップレベルながらなぜ国内の普及が進まないのだろう。
開発コストや10年単位の長い開発期間が掛かり、新規参入を阻む電力業界の体制がある。また「自然公園法」で国立国定公園内の建設規制が強く、温泉への影響が懸念され温泉街との調整が難しいなどの原因があると云う。国立公園での開発と温泉地域との共存が進んだ場合、2050年の地熱発電能力は約1000万kW(最新火力発電の約20基分)となり電力量では全体の1割を占めるという試算もある。地熱発電への期待は大きいのだ。