主導権争い TPPに代わる新経済圏構想

バイデン政権は日米首脳会談に合わせ新たな経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」の設立を表明する。米国が主導し日本や豪州、インド、韓国や東南アジア諸国の参加を見込みデータ流通のルール作りやサプライチェーンで連携し中国への対抗する経済圏の構築を目指すが関税引き下げなどの市場開放は目指さない方針だ。トランプ前政権が離脱した環太平洋経済連携協定(TPP)の代わりとして米国がアジア地域の経済連携を主導する狙いがあるが貿易に実質的な影響は少なく、バイデン人気を持ち上げるほどの起死回生策にはほど遠い。