本丸は安保理改革だが……

国連総会は人権理事会理事国からロシアの資格停止を決議した。当然の成り行きではあるが、ロシアにとっては人権理事会への参加や投票、決議案提出ができなくなるくらいで決定的なダメージではない。やっぱり拒否権行使など諸悪の根源「安全保障理事会」が解体しない限り国連は何の機能も権限もないと云うことだ。その任務たるや「平和を破壊するに至るおそれのある紛争または事態を平和的に処理しかつ平和への脅威、平和の破壊、または侵略行為などに対し勧告または強制措置を決定することである」とは何たるお笑い種。二次大戦の戦勝国がそのまま常任理事国に座ったがそれなら中華民国(台湾)でありソ連邦ではないのか。なぜ中華人民共和国とロシアがそのまま居座るのか。かって前駐米大使杉山晋輔氏は「国連改革は拒否権という既得権を持つ国がそれを手放すわけがない。むしろ日本が他国を巻き込み第二の国連をつくる方が現実的だ」と述べたがまさに正論だ。