デブリの試験的取り出し

東電福島第一2号機デブリの試験的取り出しが始まった。3週間前、単純な確認ミスで中止になった。こんな大事な工程を東電社員は立会ゼロ、外部業者任せで進めようとしていた。考えられない無責任体質だ。そもそもがなぜ核燃料溶融と建屋水素爆発が起きたかは云うまでもなく事故時に海水注入がためらって2〜3時間遅れたからだ。現場の所長吉田の必死な訴えにも本社にいた本部長常務の武藤と官邸にいた副社長武黒は最後まで承知しなかった。もし速やかに海水が注がれ炉心冷却が行われていたら880トンものデブリ(核燃料と炉心の金属やコンクリートが混ざった状態)が溶けて堕ちることはなかったと専門家は指摘する。デブリが放つ強烈な放射線を1〜2分浴びれば死に至る。この超危険物を安全に取り出して何万年も保管しなければならない気の遠くなるような作業。果たして東電任せで大丈夫なんだろうか。(米国スリーマイル島原発のメルトダウン事故で残された核燃料130トンとデブリの99%は取り出されたが処分地は未だに決まっていない)