国際通貨基金は今年度末で日本のGDPが世界３位から４位に転落、ドイツに逆転されるとの見通しを示した。長期の円安によりドル換算で目減したうえに自動車以外の成長産業がなく国際競争力が一段と低下しているからだ。
ドイツは日本と同じく品質の高さが特徴的だがその意識の違いは大きい。日本のように99.99%の品質は求めず99%の合理的なところで手を打つ。品質の高さを維持しつつ、かつ無理のないところで折り合わせる。例えばテストの点数を60点から80点に上げることはさほど難しくない。しかし95点を100点にするのは並大抵の事では出来ない。この程よいバランスをドイツは理解しているのだ。但しGDPが真の豊かさの指標だとは思わない。一人当たりGDPは韓国が日本を抜いて上位にある、が、韓国を誰もが “豊かな国” だとは思わないし憧れることもない。ドイツ人気質をいいという話も聞かない。