「大国政治の悲劇」

1994年のブダペスト覚書はソ連崩壊時に独立を勝ち取ったウクライナが約1800発の核弾頭などをロシアへ移送する代わりに主権と領土尊重を保障されていた。ところが20年後に起きたシリア騒動で米国オバマは再三に渡りアサドの化学兵器使用に警告を発したが結局はシリア空爆を避け、この弱気な対応がプーチンの狂気に火を着けた。「クリミア併合」だ。2021年プーチンがウクライナ東部に侵攻の動きを見せた時もバイデンは米軍のウクライナ派遣はないことを表明してしまった。早々と手の内を明かしてしまって、結局はプーチンの侵攻決断を促した。何にしても米国民主党政権時の優柔不断が世界を混乱に陥れている。かと云って、米共和党もトランプの毒気から抜け出せないでいる。「大国政治の悲劇」まさしく営々と繰り返される。