野坂参三と尾崎行雄 笑える話

乾 正人 産経論説委員長が寄せたコラムがいい・・・
統一地方選前半戦が終わり各政党の盛衰がはっきりとした。社民党は41道府県議選で3議席しか獲得できず新興の参政党にも抜かれた。同じく共産党も改選99議席から4分の1近い議席を失った。
共産党は今でこそ社民党と同じく「護憲・憲法改正大反対」の権化だが、昭和21年の帝国議会ではGHQが押し付けた現行日本国憲法の審議で、野坂参三は「わが国の自衛権を放棄して民族の独立を危うくする危険がある。それゆえにわが党は民族独立の為にこの憲法に反対しなければならない」と獅子吼していた。日本共産党百年の歴史の中で唯一、燦然と輝くこの功績をよもやお忘れではあるまい。一方 “憲政の神様” と崇められる尾崎行雄も同じ議会で「GHQによる新憲法は明治憲法に比べれば非常に優れている。優れているが故に、知識、道徳の低いわが国民がこの憲法を実行するのは極めて困難であることを承知しなければならない」とこれまた信じがたい演説をしていた。尾崎が今の何党の主張に近いかはよく分からないが、立憲民主枝野幸男の祖父は孫に幸男を命名するほどの尾崎ファンだから立憲民主の考えに近いのだろう。無責任極まりない政治家の存在は今も昔も同じだ。