毛沢東にかしづく習近平

日本の岸田政権の大混乱に輪を掛けて、習近平3期目の超側近人事から機能不全に陥っていると・・・
中国の国政の最高意思決定機関は「共産党政治局常務委員会」日常的な組織管理や経済運営は「国務院」で普通の国の内閣に相当する。この二つの組織をつなぐために常務委員会から数名を国務院の主要ポストに当てていたのだが、今回の人事で李克強と韓正の二人が常務委員会から締め出され、国務院総理(首相)と副首相が不在となった。ほかに三名の常務委員が政治局から離れたため政府実務がまったく停滞、国務院が管理監督するいわば霞ヶ関が動かない動けないのだ。その上に皇帝習近平は毛沢東が提唱した「共同富裕」を掲げ、毛沢東時代に回帰するような「社会主義」「個人崇拝」を矢継ぎ早に打ち出している。かって毛沢東はその農業政策の失敗で3千万から5千万人の餓死者を出したが、また同じような過ちが繰り返されそうなゆゆしき事態になりつつある。