今年のノーベル生理学医学賞は新しい研究分野「古代ゲノム学」を確立した功績でスバンテ・ペーボ博士に決まった。我ら現生人(ホモサピエンス)は4万人前に絶滅したネアンデルタール人のDNAが3%残っていることを証明。人類進化の歴史を塗り替えた功績による。そもそもがノーベル賞は新しい研究分野の草分けを顕彰する主旨で設立されたことからしてして初志に返ったということか? ついでに云えば「平和賞」「経済学賞」「文学賞」はノーベルにそぐわない。論争をまき散らすだけだ。
蛇足だが・・・DNAに組み込まれた情報を読み取れば寿命を推測することができる。ゾウカメは120年、ホッキョククジラは268年。ネアンデルタール人の自然寿命は38年と云う。自然寿命とはまさしく自然の中にそのまま置かれた場合の命の時間を云う。細胞は50回の細胞で死滅していくのが自然の摂理で、我ら現生人も38歳が自然寿命だ。江戸時代の推測寿命も38歳だったそうで、いま小生はそのちょうど2倍、人類学、生物学的には十分生きたと云うことだ。