岸田も秘書官政治

ウイルス感染者の全数把握見直しを「各都道府県の判断に任せる」と“丸投げ”したことで混乱が生じた。そこで岸田政権はあっという間に「全国一律」に方向転換。自民党からも「理念がないから何も決められない。文句言われたら変える。根回しもできない。町内会ならまだしも国政がこれでは大丈夫?」などの岸田政権・官邸を疑問視する声が上がってきた。
この混乱の原因は岸田自身にあることは云うまでもないがどうやら開成高校の後輩という理由で抜擢した首相首席秘書官嶋田隆にありそうだ。嶋田は日ごろから「内閣の意思決定には迅速さが重要」と周囲に語り、結局は熟慮熟知が足りず判断を急ぐことから朝令暮改の失敗を繰返している。嶋田は民主党政権時代に仙谷由人の命で原発事故のあと公的管理となった東京電力に取締役執行役として出向、旧経営陣と激しく対立した。安倍政権時にも経産省出身の今井尚哉が影の総理と揶揄されるほどの剛腕を見せて大いに不評をかったが、いずれにしても秘書官が動かす官邸ではダメに決まっている。