夢見るガキ大将

「ソ連邦」を夢見る”ガキ大将”のウクライナ侵攻。かって安倍晋三が「猜疑心を捨て信頼を醸成しよう」と挑んだ北方領土交渉がいかに”甘ちゃん”だったことか。プーチンの頭の中は「ソビエト社会主義共和国連邦」の再構築しかないのだから極東の小さな島であろうと手放すわけがない。ましてや太平洋に繰り出す要衝、表玄関であることはトウに気がついている。
ロシア外交は強硬発言をしつつ非公式の場などで期待を抱かせるような思わせぶりな言葉を投げかける。すると交渉を打開したい相手は敏感に反応する。ロシアがソ連時代から徹底的に磨きをかけてきた心理戦の手法だ。さらにプーチンは知っての通りコテコテのKGB(元ソ連秘密警察)上がりでチカラの信奉者だから「妥協」とか「互譲」の感性は極めて薄い。
外務省OB東郷和彦は「外務省には対ロシアのインテリジェンス多くの専門家が在籍する」と胸を張るが、外相の林にウクライナ在日大使が面会希望を出していたが1ヶ月間放ったらかしていたではないか。この間になんと林はロシアと経済協力会議を行っていた。岸田は「双方の日程などの事情があったと想像する」と庇ったが「当方(日本)の事情だけ」だ。どこが天下に誇る「外務省」なのか。厚生労働省と外務省の力量低下は目に余る。