岸田新総裁に導いた最大の功労者は甘利明であることは衆目の一致するところ。河野太郎と一緒の麻生派でありながら岸田陣営の選対顧問を務め麻生派から河野票を引きはがすことに成功した。今回の勝利で麻生派を継げる可能性も高まり、原発推進派の代表として河野の脱原発路線を食い止めることにも成功、総裁選で最も大きな果実を得たのは甘利に違いない。もう一つ、大きな利を得ることになるのは自民党神奈川県連での立場だ。神奈川県連ではこれまで菅義偉をトップとして河野太郎、小泉進次郎が世襲で引き継いだ盤石の地盤をバックに強い影響力を築いてきた。今回その主流派が軒並み河野支持でまとまり、結果、一蓮托生の大敗北。これにより神奈川県連では傍流だった甘利が一気に覇権を握る可能性が出てきた。総裁選の余波は神奈川県内のパワーバランスを変えそうだ。これぞまさしく政治の世界。
10月 01
2021
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