中国の中間層が競ってマンション購入に走る理由に、公立小学校に入学するときでさえ「不動産所持証明書」が要求されるからだ。2014年までは小中学校で入学試験があり、希望する学校に入るためには学校に賄賂を渡す習慣が常識化していた。そこで習近平は反腐敗運動の一環として「義務教育入学時の試験を撤廃」を発布したが、上に政策あれば下に対策あり。学校側は入学審査に「不動産保有の有無によってランク付けしていく」という信じがたい手に出始めた。なので中間層はマンション購入に狂奔した。
中国には「6個の財布」という言葉があるそうだ。一人っ子の両親とその両親のそれぞれの両親の6人の財布を全て合わせるという意味。マンション購入にはこの「6個の財布」が充てられる。なけなしの財布を叩いているから金は払えどマンション建たずの中間層が溢れかえっているのだ。中国恒大グループの利払い(約150億円)の見送りが続いていよいよ破綻の道を辿っているようだ。
10月 04
2021
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