中国がTPPを狙ってきた

環太平洋パートナーシップ(TPP)協定、日本、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、ベトナム、シンガポール、メキシコ、ペルーの8カ国は国内手続きを終えて発効済み。マレーシア、ブルネイ、チリは国内承認手続き中。さらに英国が加入申請して交渉を開始している。そこにあろうことか中国が加入申請した。そして台湾も。加盟交渉入りを認めるかどうかの決定は全会一致が条件だが実態は議長国が仕切って主導する。
中国は共産党体制を維持するために経済や企業活動への統制を強めているから「中国の加盟申請は政治的ポーズにすぎない」と見る向きは多い、が、しかし中国担当官は今後交渉で圧力をかけて各個撃破すれば何とかなると考えているふしがあり現に中国貿易が死活問題のマレーシアは早くも中国加盟に賛意を示した。メキシコ、カナダ、シンガポール、ニュージーランドも中国の加盟には割と柔軟な姿勢と取るか可能性がある。
では日本はどうか。「加盟交渉入りぐらいいいじゃないか」と甘く構えると中国の思うつぼだ。河野太郎は間違いなくそう考える。だからとても危険人物なのだ。