総裁選に言及した鋭い指摘。(抜粋)
河野太郎に当選3回生以下の衆院議員が群がっている。彼らの多くは安倍前首相に寄せられた保守層および保守中間層の強い支持ゆえに当選した。その数は現在126人、党所属の衆院議員の4割超だ。彼らの多くはいまだ自身の政治基盤に自信が持てないでいる。そのため党の顔に人気者を据えて自らの足らざるところを補ってもらおうとの思惑が透けてみえる。
4氏に問うべき第1点は「国防」だ。中国の脅威が強大化しわが国を取り巻く安全保障環境が急速に悪化する中で国防の危機に対処する覚悟はあるか。第2点は「皇統」だ。日本国の根本に関わる問題だが河野は女系天皇を排除していない。大激変する国際情勢の下ではわが国の命運はわが国の力で守らなければならない。自民党議員がその核心を忘れてどうするのだ。国民は自民党の選択を見ている。選択いかんが今秋の衆院選、来年の参院選に決定的な影響を及ぼす。政治家は信念と政策によって判断されることを肝に銘じるときだ。
ジャーナリスト鹿間孝一氏の「憲法改正へ政治家の覚悟 とくと見せてもらおうか」という一文も味がある。
憲法改正こそが喫緊の政治課題だ。ところが立憲民主党は政権交代が実現したら初閣議で「森友と加計と桜を見る会問題の真相解明チーム設置」「日本学術会議人事で任命拒否の6人を任命」などを直ちに決定するという。何を寝ぼけているのか。これでは政党支持率が上がらないはずだ。一方、自民党内は苦戦が予想される衆院選の「選挙の顔」が最大の関心事だ。実績や政策より人気があれば票が集まるなどと有権者をなめてもらっては困る。「焦頭爛額(しょうとうらんがく)」は火事を消すために頭を焦がし額をただれさすの意味。いまの政治家にその覚悟はあるか。
9月 20
2021
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