これぞパラリンピック

東京パラのマラソンでデンマーク自治領フェロー諸島からただ一人の代表として参加したハーバード・バートゥンハマル選手(45歳)はレース途中の浅草雷門前を曲がるときに突然立ち止まり「東京の人たちに感謝の気持ちを示したかった」と沿道に向かって頭を深々と下げた。と、どよめきと大きな拍手が起きた。選手はこのあとも声援に応えながら自己ベストを更新する2時間58分27秒、10位で完走した。
競技中に足を止めてまで日本へのメッセージを送った彼の姿は大会を象徴する場面のひとつとして記憶に残るだろう。