読売と朝日で真逆の記事

あろうことか「日本人のルーツ」をめぐり読売と朝日で真逆の記事。
まず読売は「沖縄本島で出土した旧石器時代の港川人(約2万2000年前)は遺伝的に縄文人や現代日本人と直接つながらないことがわかった」と書き、朝日は「港川人は現代の日本人に遺伝的に直接つながる祖先だった可能性がDNA解析からわかった」と。いくら旧石器時代ロマンとはいえこれはひど過ぎる。
科学誌に掲載された論文を翻訳アプリで試すと「港川人は縄文と弥生人、現在の日本人のいずれの直接の祖先であることは分からないが、いずれもがハプログループMの祖先型にあり、旧石器時代から現在の日本人までの母体遺伝子の連続性を示している」と出る。読売vs朝日の英文読解力の違いだと思うが、どうやら朝日の記事に歩がある。
日本人のルーツが旧石器時代の港川人までさかのぼることになり、7〜8万年前にアフリカを離れ世界各地に広がった現生人類(ホモサピエンス)は4万年前にオーストラリア先住民から分かれ海を伝って旧石器時代の日本列島にたどり着いたという「南方海洋渡来説」がいっそう有力になった。よって昨年、台湾から与那国島へ丸木舟で渡った「3万年前の航海」再現プロジェクトは改めて大きな意味を持つ。大変結構なこと !!