再稼働どころか原子炉設置許可・運転資格が取り消される事態もあり得る重大ミスがまた発覚した。
発電所敷地境界には不審者の侵入を検知するセンサーや監視カメラが設置されているが、長らく16個の機器が故障、10個の代替設備も使いものにならず、さらにそれを承知しながら対策を何ら講じなかったことが原子力規制委員会の抜き打ち検査で分かった。福島第1原発3号機でも地震計が故障したまま放置するなど安全対策を怠っていた。これではもはや原発を運転する資格が問われても仕方ない事態だ。福島からの避難者が「大震災事故で原子力の怖さは分かっている筈なのにテロ集団に簡単に乗っ取られる状態を放置していた。結局は何も分かっていなかったのだ」と吐き捨てた。しかも例年3月11日に東電社長が福島県を訪れ激励や黙祷や記者会見を行ってきたが、今年は震災10年、特に注目が集まる時になぜか中止した。どうしてこういう判断が出来るのか全く分からない。これでは説明責任や当事者責任を放棄したと地元の強い反発をかうのは当たり前だ。後日、日経インタビューで社長は「廃炉と復興に責任を果たす」と答えていたがあまりに白々しい。やることなすこと社会から逸脱逆走する東電の所業に、もはや説明会どころではなくなった。
3月 18
2021
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