国際感覚の欠落

日本在住のミャンマー人が東京や大阪で抗議集会を開いたことが報道されるとSNS上では「日本に迷惑かけるな。全員帰国しろ」「ミャンマーの問題なので自分たちで解決してください」などの批判が相次いだ由。抗議集会に参加したミャンマー留学生ウィンさんは意を決して手書きの日本語でメッセージをつづり投稿した。コロナ禍の中、多くの人が集まったことをわびた上で「自分の国の平和と夢のために頑張って生きるためなのです。現在、ミャンマーで起きている事件はもはや国内では解決できない問題となっています」と訴えた。するとネットの「風向き」は変わった。「ミャンマーだけの問題じゃないよ。国は違うけど同じ地球の仲間、平和を願っている」「皆さんが申し訳なく思うことなんてひとつもありません」など好意的な反応が寄せられるようになり、投稿は3万5千の「いいね」を集めたと。
この一連のニュース、森さんへの「言葉狩り」も然り、日本人の軽薄、浅慮、短慮を露呈した。中国の香港やウイグルに対する激しい弾圧に無関心なのも、日本人の国際感覚欠如の現れなのだ。