京都大などの研究チームは「マイクロRNA」という分子が脂肪細胞の代謝を高めるスイッチのように働き、積極的に脂肪を「燃やす」ことを突き止めた。肥満治療に役立つ可能性がある。
脂肪を多く含む細胞には大きく２種類あり、白色脂肪細胞は脂肪をため込むのに対し褐色脂肪細胞は脂肪を分解し熱を生み出す働きがある。褐色脂肪細胞が少なかったり機能が低下したりすることがメタボリックシンドロームなどの一因となるとされている。
研究チームはコレステロールの合成に必要な遺伝子を制御するマイクロRNAという分子に着目。この分子が働かないマウスは肥満になるため体質を詳しく調べた。するとこのマウスは気温が下がったときに体温を維持できず酸素の消費量も少ないことがわかった。マイクロRNAの機能を解析したところ脳内で交感神経を活性化させ、褐色脂肪細胞の代謝を高めることもわかった。マイクロRNAをコントロールすることで肥満の予防や治療につながることが期待できると云うからとにかく早く薬を開発して欲しい。