Free and Open Indo-Pacific

日本が掲げる外交構想「自由で開かれたインド太平洋」(Free and Open Indo-Pacific)が国際社会の支持を集める一方、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に対する警戒感は高まっている。
FOIPは安倍さんが2016年に提唱。日本、米国、インド、オーストラリアが中心となって、アジアとアフリカ大陸の結びつきを深めるために太平洋とインド洋をひとつの地域として連結し、航行の自由や法の支配、自由貿易の普及などを定着させようというもの。この構想に英国とフランスがいち早く賛同しドイツも今年9月にこれまでの中国重視を転換してFOIPに協調することを閣議決定した。中国はこうした各国の状況への苛立ちから「インド太平洋版の新たな北大西洋条約機構の構築を企てている」とかみついたが「自身の行動にやましいことがなければFOIPの動きなど気にならないはずだ」と日本政府関係者は余裕の対応を見せた。とにかく日本が提唱した外交コンセプトがこれほどまでに国際社会に浸透したことはないのだから堂々と高い意識で取り組んで欲しいと思う。