私は台湾人

チェコは旧チェコスロバキア時代、民主化運動「プラハの春」をソ連軍の介入によって蹂躙された経験があるため強権政治に対し根強い反感を持つ市民が多い。今回もビストルチル氏の訪台を強引な手段で阻止しようとする中国のやり方に反発、議会も世論も台湾を応援する姿勢を鮮明にした。
そしてこの度、ビストルチル上院議長が台湾を訪問して立法院で「私は台湾人」と演説。これに中国政府が恫喝したため、台湾問題の本質は「民主主義と独裁の戦い」であることにようやく気付き、欧米各国の「親台反中」は一気に進んだ。中国政府は完全に墓穴を掘ったのだ。
ひょっとしたら、今度のチェコ上院議長の台訪は、中国が世界から失墜する歴史的な転換点になるやも知れずしっかりと記憶しておきたいと思う。ただチェコ現大統領は親中派の権化で、今度の上院議長の訪台を「子供っぽい挑発だ」と批判するなど一枚岩ではない。ちょうど米国バイデンのような人物なんだろうな。