横須賀市にある「JAMSTEC/海洋研究開発機構」通称ジャムステックは「しんかい6500」や探査船「ちきゅう」の海洋探査では日本が世界に誇る研究機関だが、この度、南太平洋の海底下から1億150万年前の地層の試料を採取したところ、生き延びた微生物が増殖を始めたと発表した。
試料を採取したのは水深約3700~5700メートルの海底下で、酸素はあるが餌となる有機物は非常に少ない過酷な環境。1000分の1ミリより小さい微生物でも動き回れないため、地層ができたときに閉じ込められた微生物が1億年余りも生き延びていたと云うのだ。
この際だから微生物(細菌)とウイルスの違いをお復習いすると「細菌」は一つの細胞を持ち自己複製能力を持った単細胞生物。大きさは「μm=1mmの1/1000」単位で光学顕微鏡で見ることができる。一方「ウイルス」は蛋白質の外殻と内部に遺伝子(DNA、RNA)を持っただけの単純な構造で、細菌のように栄養を摂取してエネルギーを生産するような生命活動は行わない。大きさは「nm=μmの更に1/1000」単位で電子顕微鏡が必要。例え栄養と水があっても細菌とは異なりウイルス単独では生存できない。他の生物を宿主にして自己を複製することでのみ増殖する。
だからコロナウイルスは自らの感染力は高めながらも宿主を死なせない巧妙な進化の最中なんだろうな。
8月 01
2020
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