国連総長 5常任理事国を批判

前任の国連事務総長は韓国人潘基文で「最も退屈で最も有害な国連事務総長」「戦後最悪の国連事務総長」「日本への敵意丸出し」などと最低の評価だったが、1年前に交替したグテレス氏は強い指導力を買われ選出された。そのグテレス国連事務総長はネット配信で「新型コロナウイルスのパンデミックがエックス線のように国際社会の矛盾を暴き出した。先進諸国は自国の利益を優先し途上国への十分な支援を行わなかった」と国際協調を呼びかけ、続けて「75年以上前に世界の頂点に立った国々が国際機関の力関係の転換を要する改革を拒んでいる」と5常任理事国を異例の批判をした。
安保理では拒否権を持つ米国などと中・露が主要問題でことごとく対立し、しばしば機能不全に陥る。日本とドイツ、インド、ブラジルの4カ国は常任理事国の枠を拡大する安保理改革を訴えるが、中国が後進国に圧力を掛けて反対を指導するから議論は一向に進まない。そもそも戦勝国と敗戦国で区分けする発想から逃れられない国連改革など夢のまた夢でしかない。