暇に任せて「日本国」の原型をつくた飛鳥時代、特に「聖徳太子」への興味が高じて何冊か読み始めたが石井公成氏「聖徳太子〜実像と伝説の間〜」は内容は難しいがとても読みやすくて素晴らしい。石井氏は1950年生まれの69歳。東洋仏教史が専門で駒澤大学教授。とても文章がうまく真摯な研究態度に好感が持てる。
ひところ大山誠一などの「聖徳太子はいなかった論」がマスコミが煽り立て、文科省インチキ役人が教科書を作り変えてしまった。旧石器捏造事件と同じく、一攫千金を狙うエセ研究者とマスコミと文科省の三馬鹿トリオがまたもや古代史研究を退化後退させてしまったのだ。しかしこれでやっと石井先生の手で丁寧に仏教出典や日本書記、三経義疏などを読み込み「聖徳太子は実在して賞賛されて然るべき偉大な人物だった」という真実を論理的実証的に論破された。やっと手元に残せる1冊が見つかって嬉しい限り。いずれ時間を掛けて熟読しよう。
12月 09
2019
2019