産経抄が安倍首相の在任が史上最長になったことに寄せた。
「玉座を以て胸壁と為し、詔勅を以て弾丸に代へて政敵を倒さんとす…」1913年憲政の神様と称えられる尾崎行雄の名演説の矛先は当時の桂太郎首相に向けられていた。そして尾崎にあおられ議事堂に押しかけた民衆によって桂は内閣総辞職に追い込まれる。
「ニコポン宰相」桂太郎が相手を説得する際に「ニコニコ笑いながらポンと肩をたたく」しぐさを揶揄したあだ名。長州藩出身の元軍人の桂は維新の元勲たちに比べて負のイメージが強かった。しかしただの調整型の政治家だったら3度にわたり通算2886日もの長期政権を担えるはずがない。しかもその間に日英同盟の締結、日露戦争の勝利、韓国の併合、不平等条約の改正など明治日本の懸案を次々に解決しているのだ。
安倍首相の在任日数が今日、桂を超えて憲政史上最長となった。もちろん長く続けばすべてよしとはならない。昨今の「桜を見る会」の騒動を見れば長期政権のゆるみが出ているのは明らかである。結局、首相として何をなしたかで後世の評価が決まる。気を引き締めて悲願とする憲法改正、日本人拉致問題の解決に取り組んでほしい。それにしても在任トップ4(安倍・桂・佐藤栄作・伊藤博文)が山口県出身。長州閥?とはいったいなんぞや !!
11月 24
2019
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