台風15号の停電被害は93万戸に及び、しかも復旧が今月末まで掛かりそうな地域もあって、東電の余りに甘い見通し発表に非難が相次いでいる。物事を自分に都合よく解釈して被害を過小評価することを「楽観主義バイアス」と云うそうだが、組織の自己防衛反応として現れた典型事例だと防災専門家は指摘する。これは東電に限った話しではなく千葉県庁にもあてはまる。気象庁は早い段階から瞬間最大風速60mに達するとの注意喚起をしていた。が、知事から担当者まで危機管理の意識が薄く対応はすべて後手後手に回ってしまった。それは首都圏生活にあぐらをかいて防災意識が薄かった。日頃から電線ちかくの樹木の伐採にもっと注意していればここまで被害が広がっていなかったろう。だからやっぱり人災に因るところが大きく、東日本大震災の教訓が全く活きていないということだ。
9月 16
2019
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