晩節を汚す

北方領土を巡る平和条約交渉、ロシア側の交渉代表となったラブロフ外相は「ロシア領と認めなければ議論できず」と述べて日本側の期待を削いだ。交渉ごとだから牽制は常套だがこれでは入口が閉ざされたようなもの。どうやらプーチンの土俵に乗った安倍さん、晩節を汚す判断ミスになりそうだ。
北方領土問題の元凶は1945年に米、英、ソ連の3国が結んだ「ヤルタ協定」だ。対日参戦を渋っていたスターリンにルーズベルトはその見返りとして日本の領土を提供することを2人だけ(チャーチルは不在)の密室で取り決めた。これは米国議会の批准もされておらず大統領権限を越える個人的な密約でしかない。当然、日本は旧ソ連が日本のポツダム宣言受諾後に北方4島を不法占拠した上「ヤルタ協定」は密約であり日本は拘束されない」と反論してきたが、長らく世界に認知して貰う努力を欠いてきた。
ルーズベルトはドイツ・イタリアと三国同盟を結んだ日本に対して挑発を繰り返し戦争を仕掛け、そして終戦時にはソ連と個人取引をするなど、比類なき悪大統領だがなぜか米国民には人気がある。おバカなトランプ人気とどこか通じているような・・・