中国の製造業は日本、ドイツ、韓国などから部品、素材、設備を輸入して組み立てて欧米市場に輸出する組立産業でしかない。例えばロボット生産量は世界トップだが精密減速機の75%、サーボモーターの80%、コントローラーの80%は輸入に頼り、スマホやパソコンでも90%以上の部品を米国、日本。韓国、台湾から輸入し製品化する「張り子の虎」産業だ。だから習近平は2025年までに手段を選ばず技術分野で世界水準に追いつき、主要技術のすべてを中国標準に塗り替えるという「中国製造2025」を進めていて、トランプ対習近平の「貿易戦争」の主因となった。
そんな最中に日本は電気自動車向けの急速充電器を中国と共同開発をすると発表した。日中の規格統一によって世界シェアの9割を超えることになり、事実上の「世界標準」となるのだが将来に禍根を残すことに成りやしないか。またトヨタは1300億円を投じて中国全体の生産能力を2021年までに日本国内生産台数を超えて年170万台にすると云う。これまた技術流出は大丈夫なのか。米国とうまく行かなくなるとすぐに日本にスリ寄る中国と、いとも簡単にその甘言に乗る日本、そのたびに両国とも世界の信用が失われていく。
8月 29
2018
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