ロシア政治の研究で第一人者北大名誉教授 木村汎(ひろし)氏が先日の米露首脳会談について所感を正論に載せた。「この会談にはもともと何かの合意を得るものではなく、米露がお互いの立場を世界及び自国選挙民に向けてアピールすることだった。トランプは中間選挙に向けたデモストレーションであり、プーチンは米国に無視をされ続けていることへの意趣返しと云うわけだ。だからか相変わらず会談に1時間遅刻するなどあざとい戦術を使ったが、もはやこの宮本武蔵流の戦術は通用しないことに気づくべきだ。どこかチグハグな雰囲気は、かえってロシアの制裁解除やG8へに復帰をトランプが口にすることもなかった。口が滑ったといえば、「ロシア・ゲート」で大統領選への不正介入はなかったなど失言をして、帰国早々、共和党からも突き上げられ早々に撤回したことは周知のこと。いずれにしてもトランプもプーチンも世界をリードするには余りに狭量だ。
7月 22
2018
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