48歳気鋭の政治学者平野聡「大清帝国と中華の混迷」の帯に「いまの中国が抱える最大の矛盾を解き明かす」とあったのでついつい買ってしまった。まだ序章だが「トルコ人も満州人もルーツは遊牧騎馬民族」「雍正帝の清朝が未曾有の版図を得たのは華夷思想を粉砕しチベット仏教を採用して民族・文化の出自に関係なく多様性を認めたことによる。現代中国にはない寛容さがあった」一方で「清朝でさえ主権国家という概念の輸入に失敗し、国家間の交渉という外交の基本的な考え方と国際法の概念が持てなかった」この辺りから習近平中国までも間違ったナショナリズムに繫がっていることがよく分かった。やっとシナ史の面白い本に出逢ったのでじっくり読んで見よう。
1月 24
2018
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