再稼働 高裁の判断

愛媛県伊方原発3号機の再稼働、高等裁判所(広島)で初めて運転差し止めを命じる決定が出た。原発から約130キロ離れた阿蘇山が「9万年前の噴火で火砕流が敷地に到達した可能性があり原発の立地は認められない」という理由だ。火山国日本は原子力発電と共存できるのか、根本的な問題に高裁が判断を下したのだ。この基準に従えば川内原発(鹿児島)も停止の対象になる。
「もんじゅ」の廃炉決定といい、国の原子力政策が定まらない。国策でないなら電力会社は高コストとなった原発から撤退が相次ぐだろう。ここは国がハッキリとした将来展望を示すべきで、この点でいえば安倍政権は落第だ。