東電裁判

東電の刑事責任を問う新書版「東電原発裁判」をめくり読み。東電は「津波は予見できなかったが損害賠償法には無過失でも賠償することが定められているので賠償している」という姿勢を貫いている。勝俣元会長は「私には職務権限がなく無罪」武黒元副社長は「津波の予見は不可能で私は無罪」武藤副社長も「電源喪失をする津波の予見はできず刑事上の責任はない」と全面否認。しかし御前会議?では14m超の津波予想が報告されていたことは明らかで、武黒は官邸詰めの際、例の「海水注入問題」で東電トップにあるまじき自己保身を謀っていた。中越沖地震による原発停止や補修工事費用などで一転「赤字」計上となり、特に武黒と武藤は費用投下より原発稼働を優先させたことは自明。自己保身に精を出す「武黒」を「ハラ黒」と呼ぶ小天皇ぶりを目の当たりにしてきただけに原発の限界を感じざるを得ない。