通説を覆す歴史モノ

終戦記念日を前に書店は戦争モノがいろいろと並んでいる。ただ例年に比べて歴史の通説を覆す内容が多い。「関ヶ原合戦の真実」は家康を英雄神格化するために早くから歪曲され天下分け目の戦ではないと云うし「明治維新という過ち」は“正義の官軍が邪悪な賊軍を破った戦い”ではなく明治政府の脚色史観だと云う。「ルーズベルトが仕掛けた太平洋戦争」はいまや歴史学会の常識だが、米国民の80%は未だに日本が仕掛けたと思っている。いずれも400年、150年前、80年前の出来事ながら、すでに事実は遠い彼方になってしまった。ある評論家は司馬遼太郎のような歴史観が歴史を歪めたと指摘するが「愚民ファースト」の狂瀾をみれば、コトの本質を見ようとしない日本人の特質なのかも知れないな。