有識者会議ヒアリングのトップバッター平川祐弘氏(東大名誉教授)の論旨を読んだ。
「陛下は国民統合の象徴としての責務を国事行為だけではなく「祈る」という聖なる役割があり、災害があればお見舞いの旅を繰り返されてきた。大変有難いことながら、そのご公務は必ずしも憲法に書かれてはいない。陛下はそのご公務を次の皇位継承者への引き継ぎたいご意向だが、陛下の個人的解釈を次の天皇へ課すことになるばかりか、ご自身で定義されたご公務が果たせなくなるといけないから次に譲りたいというのは(畏れ多くも)筋が通らない。もし特例法で退位となれば悪しき前例となり皇統の維持が難しくなる恐れがある・・・」
9割ちかい国民が「退位」に賛成する中で理路整然と反対を表明した。余りの激しい論旨にネット上では「不敬罪にせよ」などの書き込みもあったようだが(小生、退位賛成ながら)その理には合点できる。ただ1点疑問に思うことは政教分離の建前から陛下の宮中祭祀は私的行事とされている。私的行為が「天皇の聖なる役割」というのは矛盾してやしないか?
11月 17
2016
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