中国の競泳選手、孫楊は仁川アジア大会で400m自由形で金メダルを取った際「日本の国歌は耳障り」と発言した問題児だが、リオでは豪州マック・ホートンが「彼奴は薬物使用者でペテン師」と激しく非難した。当然、中国側は「悪意ある人格攻撃」などと猛反発。中国水泳協会も正式に謝罪を求めていた。しかし豪州選手団長は「謝罪する考えはない」と毅然と反論。この選手をかばう団長に世界中から賞賛の言葉が寄せられているという。
日本の関係者なら身を挺して選手をかばってくれるか甚だ疑問だが、いや一人いた。日本柔道井上康生総監督。帰国会見で「よく選手たちは頑張ってくれた」と絞り出したあと大きな体を揺らしてむせび泣いた。男泣きする井上監督の姿からこの4年間大きな重圧と戦い続けてきたことが伝わって感動した。この人なら絶対に選手をかばってくれるだろうな、と思った次第。
8月 16
2016
2016