梅雨入り ビニール傘の話

英国王室もご愛用で透明ビニール傘が世界的ブームになっているが、もともとは浅草の「ホワイトローズ社」が昭和30年代に世界で初めて開発したことに始まった。イチローも愛用
ホワイトローズの歴史は徳川時代まで遡る。享保6年(1720年)甲斐のいち職人が江戸に出て煙草商人となり初代武田長五郎と名乗った。四代目武田長五郎から雨具商に転向。五代目に至り幕府御用を許され大名行列の雨具一式を大量納入した。戦後、進駐軍が持ち込んだビニールに着目、布傘を守るためのビニール製カバーを開発、爆発的なヒットとなった。九代目社長とそのスタッフは既に完全防水素材と確認・検証・評価されたビニールフィルムを大胆にも直接傘骨に張ろうと発想、量産化に成功した。しかし数年のうちにこの技術は海外に取られてしまう。この教訓からホワイトローズ社は海外進出はいっさい行わず、今でも国内生産に拘る経営方針を貫いている。高い技術力は農業用ビニールハウスやホテルのシャワーカーテン、商品撮影用のシェードなど様々な分野で活きる・・・当地も昨日(13日)梅雨入り。