沖ノ鳥島

台湾の蔡新総統が就任早々に親日の姿勢を明快に打ち出したことから沖ノ鳥島問題をおさらい・・・まず「島」とは 自然に形成された陸地であって水に囲まれ高潮時にも水面上にあるもの。そして周囲12キロは領海として、また200海里内は排他的経済水域として、さらに水深200mまでの緩やかな海底は大陸棚として認められる。「岩」に厳密な定義はなく、常に水面上にはあるが人が居住生活のできない吐出したもので領海は認められる。「低潮高地」とは自然に形成された陸地ながら高潮時には水中に没するもの。
周囲11キロの沖ノ鳥島の大半は満潮時に水没し中心の一部だけが海上1mで残る。だから20×80mの架台に監視や気象観測施設を造った。どうみても島の体はなしていないと思うが、しかしあの中国でさえ日本の領海設定には異論を挟まなかった。ところが南沙諸島問題で世界中から批判されると沖ノ鳥礁は「岩」でもなく領海のない「低潮高地」だとエスカレートさせた。台湾の馬前政権も中国に習って沖ノ鳥島は島ではなく岩だと主張を変えた。その沖ノ鳥島は水没の危機にあることから浸食を防ぐ「護岸工事」が行われている。しかし中国が行っているような水没する岩礁に滑走路を造る工事とは規模も意図もまるで違う。だから日本としては「島」だと強く言い張るより、少なくても台湾の蔡総統とは漁業権の共有を素早く検討した方がいいと思う。EEZ