吾輩は猫である

猫朝日新聞に「吾輩は猫である」の連載が始まった由。奥さんが漱石の孫にあたる半藤一利さんが「吾輩〜」を再読する意味をWeb上で述べていた。曰く・・・
「猫〜」は日露戦争以後の「大和魂」が声高に流布する社会風潮の中で、日本人のうぬぼれ、のぼせて、いい調子、漱石はそれをジッ〜と見て冷ややかに描いた。明治の日本の変化を知るのにもってこいの「戦後文学」だ。とくに最終章は意識して文明批評の大議論を展開、出世主義、拝金主義、享楽主義に向かう日本の国はこれからどっちへ行くのか、彼なりの憂国の情であり自らを省みないでいい調子になっていく世の中への警鐘だと思う。現代の日本社会もそうなってはいないか。100年後の今いま「猫」を読む意味はここにあるのではないか、と・・・もう一度、じっくり読み直そうかな。