アリの集団が長期間存続するためには働かないアリが一定の割合で存在する必要があるとの研究成果を北大の研究チームが英科学誌に発表した。これまでアリの集団には常に2~3割、ほとんど働かないアリが存在することがわかっていた。働くアリだけを集めても一部が働かなくなり、働かないアリだけを集めると一部が働き始めるが、その理由はナゾだった。そこで1200匹のアリを8集団に分け、どの集団が長く存続するかを調べた。その結果、働き方が均一な集団よりもバラバラの集団の方が長く存続した。働くアリが疲れて動けなくなった時に普段は働かないアリが代わりに働き始めるためだ。
人間の組織でも短期的な効率や成果を求めると悪影響が出ることがあり、組織を長期的な視点で運営することの重要性を示唆する結果ではないかと結んでいる。さてさて興味深い。
2月 18
2016
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