前日の続き・・第二次世界大戦の歴史をウィデマイヤー将軍の回顧録「第二次大戦に勝者なし」には「真珠湾攻撃は戦術的には大成功であったが戦略的には取り返しのつかない超大失敗であった。これを立案した山本五十六とこれを承認した東条英機の”愚”は末永く日本国民の反省の糧とならなけらばならない。窮地に陥っていたルーズベルト、スターリン、チャーチル、蒋介石らを一挙に救済してしまったのが真珠湾攻撃であった」と記された。慧眼はまだある。
「大戦後、アメリカは大きな戦略上のミスを犯した。ソ連に満州国の権益を与え、その南下を許し、蒋介石に毛沢東と連立を組むよう圧力をかけ続け、蒋介石がこれを拒否すると援助を停止した。このため蒋介石は内戦で共産党に負け、シナ大陸の共産化を許す結果になった」と・・・
自身が戦勝国軍中枢部にいたにも関わらず極めて冷静に客観的に事実を見ていて、大戦に関係する回顧録の白眉と云われている。なんとしても読みたいと探してみたもの、絶版で古本でも上巻は8500円もする。講談社文庫の再版をぜひお願いしたいナ。
2月 17
2016
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