素人だが、頭を整理するために中国経済のマイナス要因を整理した。
①中国の「管理変動相場制」(元の対ドル相場の変動を基準値の上下各2%に止めるよう政府が市場介入する制度)により、これまで中国人民銀行はわずかずつ元高に誘導して海外投資家や国内富裕層の元買いを進めてきた。
②ところが元高は国内産業の競争力を削ぎ、企業の製品価格を押し下げ、生産設備や不動産資産が過剰となり、結果的に中国政府や企業の債務残高がダントツ世界一に膨らんだ。
③そこで中国政府は元安政策に方向転換したが、必然的に投資家や富裕層は元売りドル買いに走る。そこで当局は外貨準備を取り崩して元の買い支えをするが、中国株売り元安の連鎖は止まらない。また米ドル利上げもドル高をいっそう進めた。よって上海と深圳市場の全面株安が世界中に波及。
⑤打開策はただ一つ。管理変動相場制を廃棄して先進国は当たり前の自由変動相場制に転換することだ。となると当局の介入はなく元相場は市場の需給を忠実に反映する。
※そんな中で中国主導のアジアインフラ投資銀行が開業し、IMFは人民元の国際主要通貨入りを認めた。日本の財務省や親中メディア(日経など)の中には今でも管理変動相場制の維持を支持する平和ボケがいる。そもそも金融市場を統制できるなどと考える共産党政権が自由経済社会に入るなどドダイ無理な話なのに。
1月 19
2016
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