ギリシャ人の底力

偶然にもBS朝日「世界遺産で神話を舞う」を見た。ギリシャ人なら誰もが知っている神話(天照大神岩戸の踊りのような)のある演目を、人間国宝能楽師の梅若一座が演じたドキュメント。古代ギリシャ演劇と日本の伝統芸能のせめぎ合いが凄い。何より最も驚いたことは、観客が能の研ぎ澄まされた動きの全て理解していたこと。EU圏では怠け者などと非難をされ続けるが、国民の知性や品格は経済力では図れないギリシャ国民の底力を見た。そして歴史と伝統に根ざす物静かで聡明な日本人でありたいと思った。
経済力で虚勢を張ってもドイツ人や中国人が嫌われる所以がここにある。真の人間力、国力はお金ではないのだと。